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小林よしのり
2023.6.30 15:14日々の出来事

アニメ『おぼっちゃまくん』制作のシステムづくり

インド版『おぼっちゃまくん』のテレ朝トップと
シンエイ動画トップと打ち合わせしたが、やはり
一回52本で終わるつもりは毛頭なく、インド側も
何百本という本数を期待しているとのことなので、
どうしても大量生産のシステムを作り上げるしかない。

日本では人材不足で今後絶対不可能な製作システム
を日本とインドのタッグで確立する。

わしはやはり『おぼっちゃまくん』におけるギャグ
の作り方を完全伝授するまで脚本家を育てることを
目指す。
わしがいなくても脚本家が書き続けることができる
まで育てるしかなかろう。

『おぼっちゃまくん』の基本的な世界観と、貧富の
哲学を会得してくれれば、書けるはずだ。
プロットの段階でギャグの出る方向性を確認して、
さらに肉付けながら書き進める方法でやっていく。

わしは現在の日本の「家族アニメ」は限界が来ると
思っている。「家族像」がすでに古いのだ。
『おぼっちゃまくん』は御坊家の物語だが、移ろい
やすい家族像の物語ではない。
資本主義と人間愛の葛藤の物語なので、まだまだ
視野が長期的なスパンに及んでいる。

今のうちに『おぼっちゃまくん』の製作システムを
確立しておけば、わしの後の製作者の中に、さらに
天才が出てくるかもしれない。
彼に託すためのシステム構築である。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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